2019/10/26
「めまい」には、〝天井や頭がグルグル回る、フワフワする、地震のように感じる、体が後ろへ吸い込まれる、目の前が暗くなり、意識が遠くなる、真っ直ぐ歩けない″など種々の症状があります。私自身も10年以上前、回転性のめまいを経験しましたが、かなり辛かったです。
めまいは、その性質によって「真性めまい(前庭神経系の障害)」と「仮性めまい(全身性因子)」に分けられ、そしてその病変部位により「末梢性めまい」と「中枢性めまい」に分けられます。
東洋医学では、めまいを「頭眩」「とう眩」「目眩」「頭暈」「眩暈」と言います。一般には「頭暈」・「眩暈」という用語が使われ、目がかすんで頭がふらついたり、物が揺れて動いて見える、まわりが回転して立っていられず、悪心・嘔吐し、倒れるといった症状を指します。
・周囲がぐるぐる回って見えたり、頚を動かすと起こる回転性眩暈は肝木の変動が多いです。
・ふらつきは腎水の変動が多いです。
治療は、まず望聞問切の四診法により、経絡の虚実を導き出し、五行穴・五要穴を補瀉し、1鍼ごとに脈を診ながら本治法を行います。経絡治療ではこの本治法が非常に大切であり、有効です。次に、症状から、目的に合った標治法を行います。標治法では、必要に応じて特効穴治療や、奇経治療、皮膚鍼、施灸も行います。
当院では、両耳性めまい症など、病院で血管拡張薬やビタミン剤を投与し安静にするしかできない場合でも、経絡治療で効果を上げています。