2019/10/19
※「気」については、〔施術へのこだわり〕ページの、〔「気」について。〕を参照してください。
「邪気」について
東洋医学に於いての邪気とは、病因である「素質・内因・外因」のうちの外因(風邪・暑邪・湿邪・燥邪・寒邪・火邪、飲食労倦)などと考えます。この邪気は、病因を受けやすい体質と内因(怒・喜・思・悲・憂・恐・驚の七情)の個人の状態が合わさることにより、身体を侵し、病を引き起こします。
わかり易く言うと、自分の体と心に良くない「気」です。
例えば、古くからある病院や、精神科の病院へ行くと、冷たく重い感じを受け、「気」を吸い取られるように感じた事があるかと思います。
邪気は、周りにたくさんあります。邪気は、自分の「気」が弱い時に入り込んできます。
経絡治療では、正気が虚している経絡を補い、実している経絡から邪気を取り去ります。
余談になりますが、今でも神社やお寺では「憑き物落とし」というお祓いが行われています。今日のように医学が進歩していない時代(奈良~平安時代)、病気になったのは、霊や狐のような何かに取り憑かれてしまったからとか、呪いをかけられたからだと信じられていて、それが今に繋がっています。
よく知られているのは、東洋医学の世界観である陰陽論・五行論に通ずる「陰陽道」という技術の体系です。
これを基に「陰陽寮」という知識の宝庫である国の機関が作られ、そこで働く「陰陽師」は、天文学の知識を持ち、暦を作り、占術を行い、医学、兵法、そして呪術を行いました。
今もお祓いをする風習が残っているのは、現代に於いても自分の中にこれを否定できない現象や感覚があるのだからだと思います。
これだけ、医学や科学が進歩した現代でも、治せない病気はまだまだあります。「気」や「経絡」のように目に見えないものや説明のつかない現象も多々あります。
病気を治すためには、固定観念にとらわれず、可能性がある限り諦めてはいけないと思います。